2025/10/23
夏期修養会
8月初旬、2泊3日の日程で、長野県軽井沢にある東洋英和追分寮にて夏期修養会を行いました。
今年は金沢市にある北陸学院高等学校の高田恵嗣先生を講師としてお招きし、本校生徒55名と北陸学院の生徒6名が参加しました。
主題聖句は、ヨハネによる福音書第13章7節の「イエスは答えて、『わたしのしていることは、今あなたには分かるまいが、後で、分かるようになる』と言われた。」に定め、「過去と未来のわたしたち」というテーマで講演とディスカッションが行われました。
2日目夜のキャンドルサービスでは、高2と卒業生がメッセージを行いました。
礼拝や講演、ディスカッションの合間には、キャンプファイヤー、花火、流しそうめん、バーベキュー、旧軽井沢散策など、夏を感じるプログラムも盛りだくさんでした。
礼拝や講演、ディスカッションの時間を通して、自分たちの過去と今、未来についてたくさん考え、思いを共有しました。
松井農園でバーベキューをしました。
ほかにブルーベリー狩り、ウサギの餌やり体験、ニジマス釣りなど、それぞれ楽しい時間を過ごしました。
今年も本物の竹で流しそうめんをしました。
学年や学校を越えて、充実した夏の修養会の時を過ごしました。
【参加生徒による報告(一部)】
私がとても印象に残っているのは1日目での講演で講師の高田先生がおっしゃった「“今”がわからなくても未来につながる大切な意味があるかもしれない。今日は種まきの日である。」という言葉です。日本では精神科のベッドの数、引きこもりの人数、自殺率が、先進国の中で1位であることを知りました。自殺を考えてしまう人達は皆生きている意味がないと考えてしまう人が多いそうです。高田先生はお話の中で人間、特に日本人はなぜ生きている意味がないと考えてしまうのかとおっしゃっていました。
私は高校生になってから、自分にはなにも長所のようなものがなく、自分よりできる人がたくさんいる中で私は社会に対してなんの役に立てるのだろうと進路について悩んだりすることが増えていました。ですが高田先生のお話を聞いて今自分に誇れるものは少ないかもしれないけれど、自分の興味のあることに挑戦してみたりすることで未来の自分へ何かしらつながるのではないかと前向きな気持になることができました。先生の言葉で自分の今と過去がきっと自分の未来を作る大切な1ピースになってくれると信じて進んでいこうと思うきっかけになりました。
私は、高田先生の「人は人によって力を持ち、傷つく」という言葉が強く印象に残っています。この言葉は、私の今までの人間関係を振り返るきっかけになりました。私自身、誰かの言葉に励まされて前に進めた経験もあれば、誰かの些細な一言で深く傷ついた経験もあります。こうした経験のひとつひとつが、今の私を形づくっているのだと、改めて実感しました。そう考えると、人との関わりは時に私たちを強くしてくれるけれど、同時にとても繊細で壊れやすいものなのだと感じます。
講演の中で、先生は「過去を引きずっている人もいるけれど、過去が今の自分をつくっているのだから、過去とは言えないのではないか」と話されていました。この言葉を聞いて、私は過去と今との繋がりを感じるとともに、自分の過去を「終わったこと」として切り離すのではなく、今の自分の一部として受け入れていきたいと思いました。
また講演では、世界の現実についてもお話しされました。インドのアウトカーストと呼ばれる人たちは、自分たちの人権を訴えただけで命を奪われてしまうことがあるそうです。カースト制が廃止されたインドで、私たちの想像を超えるような残虐な行為が行われている現実があります。同じ時代を生きているのに、生まれた場所や立場が違うだけで、自由に生きることすら許されない人がいる現実を知り、大きな衝撃を受けました。
その一方で、日本は「豊かな国」と言われているが、本当に「豊か」であるのかという先生の言葉に深く考えさせられる場面もありました。経済的には恵まれているはずなのに、なぜこれほど多くの人が命を絶ってしまうのか。その背景には、孤独や将来への不安、そして「相対的貧困」と呼ばれる見えない格差があるのではないかと感じます。必要最低限の生活はできているのに、周囲と比べると「普通に生きられていない」と感じてしまうつらさ。友達と同じ体験ができなかったり、将来に希望が見えなかったり…。そうした小さな積み重ねが「生きづらさ」につながっているのではないかと思いました。
3日間の講演を通して、私は「生きることの価値」について改めて深く考えるようになりました。生きたくても生きられない人がいる一方で、日本のように物質的には満たされているのに、自ら命を絶ってしまう人もいます。その違いは何なのか。そして、私たちはどうすれば「生きる意味」を感じながら日々を過ごせるのか。
今の私にはその答えがわかりません。きっと、これからたくさんの経験を積むことで少しずつ分かっていくものだと思います。今言えることは、誰かとつながっていること、必要とされていると感じられること、そして自分も誰かの力になれること、そういう関係性があれば、人は「生きていていいんだ」と実感できるのではないでしょうか。
私たちはこの修養会で多くのことを学び、考えることができました。なにより英和生と北陸学院生同士の繋がりが、この3日間を最高の夏の思い出にしてくれました。この修養会を企画し、実行してくれた先生方と卒業生の方々、北陸学院の生徒さんと講師の高田先生、英和の友人たち、そして私達を集め、導いてくださった神様に感謝して、この夏期修養会の報告といたします。
















