建学の精神と学院標語

「敬神奉仕」

「敬神」

心を尽くし、 精神を尽くし、
思いを尽くし、力を尽くして、
あなたの神である主を愛しなさい。

(マルコによる福音書 12章30節)

「奉仕」

隣人を自分のように愛しなさい。

(マルコによる福音書 12章31節)

自立した人格として生きる意思と
力を持った人物を育てる

学院標語「敬神奉仕」

私たちは、この建学の精神を「敬神奉仕」という学院標語とし、全ての教育活動のスタート地点とし、この精神を実践できる人物の育成を目指しています。普遍的・総合的知識と心身の育成、教養と経験の習得を通して、ここで学ぶ者が神によって造られ、愛されている自らの尊厳に目覚め、自分自身を尊重し、隣人・他者の人格を尊重し、愛する心を涵養する「霊性の養い」が、私たちの教育の根本目的です。

歴史の中で築かれた伝統と品格は、
東洋英和の「今」に生き続ける。

日本が世界に開かれて間もない明治時代、キリスト教布教のために日本に派遣されたカナダ・メソジスト教会婦人宣教師マーサ・J・カートメルは、伝道活動をする中で、日本の少女たちは権利や自由を軽視され学校教育をうけづらいことを知りました。そこで、キリスト教に基づく女子教育を行うことが自分の使命であると考え、1884年に東洋英和を創立しました。 東洋英和女学院は、創立当初から聖書に記された「真実の神を敬い、人を隣人のように愛する」精神によって高い知性と品格を備えた国際社会で活躍する女性を世界に送り出してきました。

より良い社会をつくるために
自ら自分の夢を実現し、
他者のために愛をもって
奉仕する人物の育成を目指す。

キリスト教信仰に基づき、自立した人格として生きる意思と信仰、力を持った女性を育てること。これがカートメルの精神を受け継ぐ宣教師と教師が、現在に至るまで受け継いできた建学の精神です。 学院標語「敬神奉仕」には、この建学の精神が凝縮されています。1928年、当時の校長フランシス・G・ハミルトンが広く在校生・同窓生から意見を募り、慎重な協議の上、学院標語として「敬神奉仕」が掲げられました。学校創立から40余年、その間の教育実践の中で常に心がけられ努力された"Reverence and Service"の精神、「与えられた命を喜び、何事にも努力し、祈りと共に人を愛する豊かな心を育んでほしい」という願いがこの標語に結実したのです。 マーサ・J・カートメルの篤い信仰と教育の信念をもって日本の女性に堅実で開かれた学問や教育への道をもたらした真摯な想いが1884年の創立以来長きにわたって脈々と受け継がれ、より良い社会をつくるために自ら自分の夢を実現し、他者のために愛をもって奉仕する人物を育てることを目指しています。

建学の精神

東洋英和女学院は、カナダ・メソジスト教会婦人伝道局から派遣された宣教師マーサ・J・カートメルによって1884年に創立され、福音主義キリスト教の信仰を建学の精神として、今に至るまで教育活動を続けてきました。この信仰は、神による世界の創造と歴史の導き、イエス・キリストの教えと働きによる人間の救済、聖霊の働きと神の国の完成を信じるものです。

神の福音にもとづく教育こそが、
彼女の使命であった。

初代校長マーサ・J・カートメル(1845-1945)

カナダ・メソジスト教会婦人ミッションの最初の日本派遣宜教師で、東洋英和女学院の創立者。1845年にカナダの現オンタリオ州ソロルドに生まれ、トロントの師範学校で学業を修めた。婦人ミッションからの推薦を受け1882年に来日し、1884 年に東洋英和女学校を創設する。

初代校長マーサ・J・カートメル(1845-1945)

イサベラ・S・ブラックモア

(1863-1942)

フランシス・G・ハミルトン

(1888-1975)