かえでの保育だより

かえで幼稚園の庭

「すべての人に命と息と、その他すべてのものを与えてくださるのは、この神だからです」 
使徒言行録17:25
 

ようやく日中の気温が30度を下回り、朝晩には涼しい風がそよぐようになったある日、庭には思い切り走り回る子どもたちの歓声が響いていました。
 気温が異常に高い日々が続いた今年の夏は、外で思い切り体を動かすことができなかったことで、子どもの体力に大きな影響を与えたように思います。ホールに巧技台などを出し、運動不足にならないよう心掛けてはいましたが、外遊びの運動量から比べれば、足りなかったことでしょう。
 9月初旬、久々に庭の小屋の屋根登りを見守っていたN先生が「子どもたちの姿を見ていると、いつもの秋よりも、足腰が頼りないように思うの。足も細いように感じるし・・・」と心配そうにつぶやいていました。
でもその日は、思わず動き出したくなるような気持ちの良い日でした。10月のファミリーディでも楽しむであろう競技やダンスを、日々の遊びやクラスの集いの中で安心してできる気候になってきたことを嬉しく感じます。いつもの秋のように、間もなく子どもたちの体力も戻ってくることでしょう。
 体力づくりに庭は重要な場であることは間違いありませんが、かえで幼稚園の庭は、ただの運動場の役割だけでなく、様々な体験との出会いが生まれる場でもあります。
園庭の中央にある芝生の緑は、見るものの目を癒しますし、ままごとをしたり、水遊びをしたり、お弁当を食べる時の楽しい場ともなっています。所々に美しい木陰があり、日差しが強すぎる時には、その下で休息をとることもできます。周りは四季折々に美しい花が咲く様々な植物に囲まれています。その植物を育てる土づくりのための落ち葉溜めもあります。
 そして何と言っても子どもたちのお気に入りは、食べられる木の実です。木から自分で実をもいで食べることは子どもにとって特別な経験です。ブドウは緑と薄紫の2種類、ベリー類はクワとヤマモモ、その他、キーウィ―、ビワ、ウメ、ミカン、キンカン、ヒメリンゴ等があります。ウメはジュースや梅干しに、ヒメリンゴは生で食べるだけでなくジャムにすることもあります。子どもたちは保育者と一緒に実を採ることや、梅干しやジャム作りの過程に喜んで関わり、またこうした営みの基である神の恵みを感じていきます。
その他、砂や石などの鉱物との出会いがあります。また花々で色水遊びを楽しんだり、ビワの葉で布染めをしたり、色とりどりの落ち葉を並べてつないでみたりもします。蝉捕りやチョウやガの幼虫を捕まえて飼育してみること等もします。そのような遊びをくりかえし楽しむ中に自然科学的な興味も育まれていきます。
かえで幼稚園の庭は、子どもも大人も人と交わりふれあうコミュニケーションの場であるとともに、子どもたちが成長していくために必要な様々な体験ができる場です。この秋もこの庭で過ごすかけがえのない時間が、子どもたちを育んでいくことでしょう。    
                         
 山下久美

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