
かえで幼稚園が大切にしていること
愛されて育つ 〜キリスト教に基づいて〜
かえで幼稚園には、子ども自身が神さまと人に愛されているという安心のもとで、楽しみや課題をみつけ遊びに取り組める保育の流れと環境があります。ここでは、一人ひとりに与えられている個性や賜物が大切にされます。日常の保育の中で礼拝を守り、賛美し祈ります。イエスさまと出会い、生き方の道しるべを聖書に学びます。
子どもたちは、互いに関わりながら自分の気持ちを伝え相手の気持ちを聞きます。主張することと、ゆずることを体験します。いっしょにいる喜びや共に創り出す喜びと共に、ぶつかりあう悲しみも感じます。そのような経験を重ねることを通して、自分らしさを大事にしながら、隣人を愛し、共に生きる子どもへと育まれていきます。
保育者は、神さまが愛してくださっているように、子どもと保護者を愛し、共に歩みたいと願っています。
安心と信頼
幼児期に培われる「安心」と「信頼」は、やがて子どもの自立の土台となり、生涯を支えます。かえで幼稚園では、親子の信頼の輪の中に保育者がゆっくりとつながっていきます。保育者は、子どもの心の理解者となり、一歩ずつ動き出し、好きな遊び・場所・友だちに出会っていく過程を支えます。
子どもたちは様々な違いをもった他者(友だち)と交わり、喜びも葛藤も覚えます。自分の気持ちを伝えることと相手の気持ちを受け止めることを学んでいきます。そうしながら、人と共にいることや心を合わせることの嬉しさを知っていきます。
その過程で、人を信じ自分を信じる力が深まっていきます。
自由と秩序
かえで幼稚園の中に流れる穏やかな空気は、子どもたちの中に生まれる秩序に支えられていると思います。その秩序は子どもたちの生活に、時間・空間・人との間のルール・生活習慣等の枠があることに守られています。私たち人間は、「ここまで」という枠やラインが程よく与えられていることで、安心して自由になれます。
子どもが、成長・発達に合わせたやり方で、待つこと・がまんすること・最後までやり遂げること・協調すること等の経験をすることは、自発性に基く自律につながります。また生活の力を育てます。
保育者は、子どもの生活の中の待つ時やがまんする時を大事に捉えます。また生活リズムや生活習慣等をご家庭と連携してくりかえし教え、必要な手助けをし、子どものできることは子どもに任せていくこと等に心をとめます。
遊び
子どもたちは、自分らしさをもって安心して過ごす中で、物と出会い、自然と出会い、人と出会います。たとえひとりで居ても、ひとりぼっちでは無い空間で、自ら心を動かし、知恵を働かせ、周囲と関わりながら、居たい場所・なりたいもの・やりたいことを選んで遊びます。
今を喜び満足するまで遊ぶことで、自発性・創造性・社会性・感性・想像力・探求心・知的興味などが養われていきます。しっかりと遊びを楽しむ子どもの時が、その子どもの未来につながっていきます。
本物に出会う体験
かえで幼稚園では、保育(教育)を通して本物と出会う体験を大事にしています。それは、素朴で丁寧な日常の中に生まれるものです。聖書のみことば・自然の不思議さやおもしろさ・絵本や物語・音楽・造形・運動・科学・手の技・美しく正しい言葉での対話・・・幼児の感受性は深く、幼児期に出会えた美しくおもしろい物事や経験やことばが、その後の子どもたちの「良いものを選びとる力」となり人生を豊かにします。
そしていつか、美しさや心地よさを感じ求める感性を、自分のためにそして他者のために生かせますようにと希望し、日々の教育を重ねています。
保護者と両輪となって
かえで幼稚園には、子どもの「子どもの時」を大切に思う大人たちがいます。
保護者と園は、共に子どもの幸せな幼児期を支え合う関係にあります。健やかさを支え、衣食住を守り、くつろぎや安らぎを与え、ことばを交わしあい、日常の営みや季節の移ろいを伝えるという子育て・保育の時は、簡単なものではありませんが豊かな時間です。
保育者と保護者は、子どもを理解し、愛おしみ、子どもにとって今必要なことを確認しあうチームでありたいと思います。
またかえで幼稚園では、保護者同士が子育てのなかまとして緩やかに親しくなり、助け合ったり、喜びを分かち合う関係になっていきます。
多勢の大人の関わりと、温かいまなざしの中で、子どもは育まれていきます。