「平和を願う朝」
朝8時45分。 門が開いて子どもたちが保育室へと走って来ます。
「おはようございます」の挨拶と同時に「先生、あのね」と話し出す子ども。
「ホール、あいているかな?積み木しよう〜」とホールに出かけていく子ども。
教材室から空き箱を探してきてテーブルに並べ「何を作ろうか」と考えている子ども。
幼稚園のいつもの一日が始まります。
庭では・・・三輪車に乗る子ども。裸足で砂場にしゃがみ込み穴を掘る子ども。
虫取り網をもち、蝶々を追いかける子ども。
「○ちゃんが入れてくれない」と呟きにくる子ども。
どれもこれも平和な日常です。
この6月、広島ではG7の首脳会議が開かれました。各国の総理大臣や大統領という職務を負っている方々が広島の平和公園を訪れ、戦没者の碑に花をたむけました。またウクライナのゼレンスキー大統領が来日し、自国の状況を語り、支援を訴えました。
その話し合いや広島平和資料記念館に訪れた一人ひとりの思いが世界の平和につながり、世界の国々のいつもの日常が守られますようにと祈るばかりです。
『へいわとせんそう』(たにかわしゅんたろうぶん ブロンズ新社)という絵本には、
へいわのボク せんそうのボク
へいわのワタシ せんそうのワタシ
へいわのかぞく せんそうのかぞく
とその違いが対比されて描かれています。
しかし、 「みかたのかお てきのかお みかたのあさ てきのあさ」には違いがありません。誰もが同じく神さまにいのちを与えられた大切な一人です。そしてその大切な
一人に朝は平等に与えられています。
平和なかえでの庭から平和を願い祈る今日です。
「平和を実現する人々は、幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる。」(マタイによる福音書5章9節)
永瀬真澄