「体を通して感じ、気づき、考える」
GWの初日、私は雨の降る八ヶ岳の南麓の森の中にいました。2年振りの対面での研修のためでした。(この2年間、研修はすべてオンラインでした)講師から話を聞きながら、雨に打たれた木々の匂い、濡れた落ち葉を踏む感触、ひんやりとした空気を感じていました。そして森の中を歩き、木をつたう雨を見たり、もぐらの穴を見つけたり、地面の断層を見たりしました。翌日は気持ちの良い快晴で、前日とは、空気も、森の色も違っていました。講師の話を聞いた後は研修施設の好きなところで(屋根の上、畑の中においてある丸太のベンチ、やぐらの上・・・)グループにわかれてディスカッションをしました。お昼ご飯にはこの研修所で飼っている烏骨鶏の産みたての卵で卵かけごはんをいただき、お腹も心も満たされた2日間でした。
この研修では「体を通して感じ、気づき、考えること」、そのためには、「リラックスして敏感な体の状態であることが大切」敏感な体の状態であるためにはどうしたらいいか?などなど自然の中に身をおいて実際に感じ、考え、他の参加者の話を聞き、また気付かされることを体験しました。
すっかり、オンラインの研修に慣れてしまった私でしたが、実際に出かけて行き、その場所の空気を吸い、人と出会う大切さや楽しさを思い出しました。
私は子どもには「体を通しての」実際の経験をたくさんさせたいと日々の生活の中で感じています。水や泥に触れ、空を見上げ、ダンゴムシを手にのせ、友だちやまわりの大人と笑い合い、共感し(時には怒ったり、悲しんだり)・・・そのような中から、気づいたり、不思議さを感じたり、小さないのちに心に留めたりしていくことを大切にしたいと思います。
研修の中で一人の岡山から来た保育士の方が「子どもの時に自分が何に心を動かしていたか思い出した〜!なんでこんな楽しかったこと忘れとったんやろ〜」とおっしゃっていました。
「神はすべてを時宜に叶うように造り、また、永遠を思う心を人に与えられる。」コヘレトの言葉3章11節
「はっきり言っておく。心を入れ替えて子供のようにならなければ、決して天の国に入ることはできない。」マタイによる福音書18章3節
(永瀬 真澄)