子どもとともに希望をもって
幼稚園に子どもの笑い声も泣き声も響かないまま、桜の季節、チューリップの季節、ハナミズ キの季節が過ぎていきます。誰もが経験したことの無い春だったと思います。いかがお過ごしで しょうか。
見通しの立たない不安とともに、様々な規制があり、ついつい「あれもできない、これもでき ない」と思いがちな私たちです。「仕方ない、がまんがまん」と折り合いをつけるのがやっとの 時もあります。それでも、窓の外を見てみるとこの私に与えられているものに気付かされます。
目をつぶって野原の風景を想像すると楽しいことが浮かんできます。食事や就寝の前に祈る時、 食卓と寝床があることの平和を思います。
『そうだ!大人だって、いつも元気で明るくものわかりよくなんていられない。でも大人が後 ろ向きになり過ぎて不安や不満や失望の中にいるばかりでは、子どもたちの今日を生かされて いる感謝も、明日は「きっと良いことがある」という希望も支えられない! 私たちの周りには 良いもの、良いこと、良いことばがたくさん与えられている』 そう思い立ち歌が生まれました。
♪数えましょう数えましょう嬉しいことを、数えましょう数えましょう嬉しいことを
晴れた日は・・・お日さま ぽっかぽか
晴れた日は・・・小鳥が ちっちっちっ
晴れた日は・・・ちょうちょが ひーらひら
晴れた日は・・・ブランコ 三輪車
♪数えましょう数えましょう嬉しいことを、数えましょう数えましょう嬉しいことを
雨の日は・・・傘を さして
雨の日は・・・長靴 がっぽがぽ
雨の日は・・・水たまり ぽっちゃん
雨の日は・・・木の葉が光る・・・・・・・・
このような感じで、歌は続いていきます。今私は、保育が始まったら子どもたちと『嬉しいこと探し(喜び探し)』をして、そのことばを歌にのせたいと思っています。そして、一緒に神さまに感謝したいと思っています。
ご家庭で子どもたちと過ごされている保護者の方々に提案をします。不安や不自由さの大きい日々ではありますが、どうぞどうぞお子さんと一緒に、嬉しいことやよかったことを探して語り合ってください。いっぱいあるはずです。
一方で大人は、「子どもがコロナウイルスへの不安を抱いているかもしれない」ということにも、心を配らなければなりません。恐らく、お家ではできるだけ子どもの前でテレビやネットでニュースを見たり、ご夫婦でコロナについて語り過ぎないよう気を付けていらっしゃることでしょう。それでも、これだけコロナウイルスについての話題に溢れている今、子どももなんらかの影響を受けているはずです。お父さんお母さんに手洗いの意味や幼稚園休園の理由を聞き、答えを求めることもありましょう。その思いを受け止めることは大切ですが、病気のことや死のことは、幼児には理解を超える内容も多いです。恐怖心ばかりを残すような情報を浴びさせ過ぎない配慮を大切にしましょう。(小学生ぐらいになれば、ウイルスというものについて、きちんと語り合い、不安を取り除く会話は大事だと思います。)
子どもが遊びの中で「コロナごっこ」のようなことを始めた時には、心の中にある不安を表現して物語を作り直している場合もありますので、様子を見て思いを理解してあげましょう。ただし、コロナに感染した人への偏見やからかいの遊びになっている時には、「それは違います。人を傷つけることです」と、穏やかに教えてあげていただきたいと思います。
子どもと共に居る大人のことばや在り方が、光に向かうものでありますように・・・。
引き続き、ご自身と大切な方々を、お大事に。
祈り合うこと、またお手紙でつながっていましょう。ともに希望をもちましょう。
「主をほめよ。そのすべてのめぐみを心にとめよ」
(口語訳聖書 詩篇 103篇2節より)
「主は、あなたに恵みとあわれみの冠をかぶせて、あなたの一生を 良いもので満ち足らせる」
(新改訳2017聖書 詩編103.4、5より)
「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい」
(新共同訳聖書 テサロニケⅠ5章16~18節より)
大漉 知子