かえで幼稚園につながる皆さまへ
いつもならば、桜ふぶきの中に子どもたちの声が幾重にも重なる4月の庭ですが、今年はとても静かです。これまで味わったことの無いような春を迎えました。これを読む保護者の皆さまも、数か月前に予想していた新年度の始まりとは違い、心配やとまどいを感じさせられていることでしょう。私たち教職員は新型コロナウイルスの感染が収束に向かうことを願 い、2020年度の準備をしてきました。しかし4月3日、「まず今すべきことは子どもたちとご家族の命を守ること」という気持ちを定め、休園を決め、始業も入園式も延期としました。延期ですからその時がきます。希望をもって待つことを、お子さんとそして私たちと一緒にしていただきたければ幸いです。
幼稚園とも、先生とも、友だちとも、離れて過ごすことには寂しさや辛さもありましょう。私は常日ごろ「子どもも大人も他者との関わりは大切ではあるけれど、もう一方で群れから離れ一人で過ごす時や家族で過ごす時をもつことも大切。心身を安らがせ、落ち着いて自分の内面と向き合う時が、成長を支える」と思っています。しかし、このたびのいつまで続くのかのわからない自粛は、出口が見えないために、不安や不満の方が大きくなっていくことも想像できます。世界中が大変な時です。励まし合っていきたいと思います。
私たちは、離れている間にも心がつながっていられるよう、また子どもたちが少しでも家庭で楽しく過ごせるよう、今できる発信を工夫していこうと思っています。
本来は、子どもたちを両手ひろげて迎え入れ、保護者の皆さまと笑顔でことばを交わしあって、親しみと信頼を深めていくことが私たちの望みです。しかし、感染予防のために、そのような当たり前のふれあいができず社会的な距離をとることが必要な今です。
ご存知の方もいらっしゃるかとは思いますが、3月18日にドイツのメルケル首相が国民に伝えたことばの一部を共有させてください。「・・・私たちは友だちや周りの人に、手を差し伸べることや身体的な近さをもって気持ちを示します。しかし今、私たちは反対のことをしなければなりません。相手を大切にする唯一の方法は距離を保つことだと理解しな ければなりません。(中略)思いやりと友情を示す別の方法を見つけていきましょう(中略) 愛する人・大切な人を守ってください。あなた自身とご家族を、どうぞお大事に。」
牧師の娘でありクリスチャンのメルケル首相は、「隣人を自分のように愛しなさい」*というイエスさまのおことばを心にとめて、このメッセージを伝えたのではないかと、私は受け取りました。 (*聖書 マルコによる福音書 12章31節より)
進級された方も、新入園の方も、神さまが招いてくださったかえで幼稚園のお一人ひとりです。私たちにとって愛する大切な存在だからこそ、命を尊び守るための距離を大事にしたいと思います。
心配な時、不安な時には、どうぞお伝えください。
私たちは毎日、子どもたちとご家族の健康と心の平安を神さまがお守りくださるよう、祈り続けます。
必ず、幼稚園の庭で子どもたちが夢中になって遊ぶ日が戻ってきます。
「希望の源である神が、信仰によって得られるあらゆる喜びと平和とであなたがたを満たし、聖霊の力によって希望に満ちあふれさせてくださるように。」
ローマの信徒への手紙15章13節
大漉 知子
かえで幼稚園が加盟しているキリスト教保育連盟の年主題は「こころが満たされる」です。
主題聖句はローマの信徒への手紙15章13節より「喜びと平和とであなたがたを満たす」です。私たちは、「子どもたちが愛されていることを感じ、心満たされて今を生き、明日に希望をもつことができますように」と願って、春夏秋冬をともに紡いでいきたいと思っています。
