望月 克哉 教授

- 専任教員氏名:望月 克哉
- 専門分野:国際関係論、 アフリカ地域研究
〇主な所属学会:日本国際政治学会、日本アフリカ学会
研究テーマ
開発協力におけるクロス・カッティング・イシュー(環境、ジェンダー)、中国・アフリカ関係の史的展開
指導可能なテーマ
人間の安全保障 、アフリカ地域研究
論文作成指導方法
学生の問題意識を尊重しながら、それを検証・分析が可能なテーマとして設定しなおす作業から始めて、参考文献ほかレファレンスを充実させつつ、有意な議論が展開できるよう指導します。
また、学生との対話を重視し、演習での議論などを通じて問題の整理ができるよう授業内容についても工夫します。
担当科目
アフリカ地域特論 | 人間の安全保障(human security)の考え方、その可能性と限界について、アフリカの事例にひきつけて考察する。アフリカの人びとが直面する経済的、社会的、政治的問題への対処において、人間の安全保障の視点と枠組みを適用する意義を検証する。 |
ODAと開発 | 途上国への開発協力において政府開発援助(ODA)の果たす役割を考察する。まずODAの要件を確認することから始めて、形態別の特徴を理解する。その上で、ODAの評価を論じ、国際的潮流の展開を跡付ける。 |
履歴・職歴等
1985年 東京外国語大学大学院 修了
1985年 アジア経済研究所 入所
1988年-90年 ナイジェリア国際問題研究所 客員研究員
1990年-93年 通商産業省 通商政策局 経済協力課(当時)へ出向
2000年-02年 ナイジェリア国際問題研究所 客員研究員
2002年-02年 北欧アフリカ研究所 訪問研究員
著書・論文
『紛争と人間の安全保障―新しい平和構築のアプローチを求めて』(共著、国際書院、2005年)
『人間の安全保障の射程―アフリカにおける課題』(編著、アジア経済研究所、2006年)
『アフリカ国家を再考する』(共著、川端正久・落合雄彦編、晃洋書房、2006年)
『巨大化する中国経済と世界』(共著、アジア経済研究所、2007年)
Protest and Social Movements in the Developing World(共著、Shinichi Shigetomi & Kumiko Makino eds., Cheltenham: Edward Elgar, 2009)
『途上国石油産業の政治経済学的分析』(共著、坂口安紀編、岩波書店、2010年3月)
『世界の中のアフリカ―国家建設の歩みと国際社会』(共著、吉川元・矢澤達宏編、2013年4月)
『日本の国際協力 中東・アフリカ編―貧困と紛争にどう向き合うか』(共著、阪本公美子・岡野内正・山中達也編、ミネルヴァ書房、2021年8月)
受験生へのメッセージ
国際協力の潮流は大きく変化しつつあります。かつての二国間援助主体の開発協力から、援助協調を前提とした多国間協力が主流化していると言ってもさしつかえないでしょう。その一方で非国家主体による取り組みの比重も増しつつあります。こうした動きを、単にフォローするだけではなく、その意義や問題点についても学ぶ姿勢が求められています。そうした学びの場を提供してゆきたいと考えています。