尾崎 博美 教授(博士(教育学))
- 専任教員氏名:尾崎 博美
- 分野:教育学
- 専門分野:教育哲学、教育思想
〇主な所属学会:教育哲学会、教育思想史学会、日本教師学学会、日本教育学会、日本保育学会、東北教育哲学教育史学会、子ども環境学会
研究テーマ
教育目的論、教育関係論、ケアリング論
指導可能なテーマ
・「教える-学ぶ」の関係や場に関する研究
・教育や学校は何のためにあるのか、人間にとって「善さ」とは何か、等の原理的研究
・メディアや社会における「教育」や「子ども」の捉え方に関する研究
・教育における「女性」「ジェンダー」を問う研究
論文作成指導方法
文献研究、フィールド調査、モデル構築等を通した論文作成を行います。教育学に関する古典及び現代のテキストを共通土台として学び、個人の研究テーマを深化させていきます。個別テーマに応じて、論文の構想、構成、作成に関する課題を重ね、研究指導を行います。
担当科目
教育思想史特論 | 古代・近代・現代の教育思想とその歴史を学ぶことを通して、現代の教育観や子ども観を形づくっている枠組みを問う視点を身につけます。教育学の古典と現代思想の双方を考察対象とします。 |
教育哲学特論 | 「教育」と「知」をキーワードに、人間の成長・発達における「知」の形成とは何か、またそれを育成する教育のあり方とはどのようなものかを、現代の教育理論を対象として考察します。 |
現代女性教育論 | 女性にとって教育を受けることの意味とは何か、また、社会にとって女性が教育を受けることの意味とは何かについて、教育思想・実践の双方から考察し、多様性、子育て支援、男女共同参画等の現代的課題を分析します。 |
人間科学基礎演習Ⅰ(修士論文指導) | 修士論文作成の基礎となる、教育学の研究の基礎を身につけます。自分自身の興味・関心、大学までの学び、現場での経験等を、学術的視点から相対化し、伝える言葉へと昇華させていく方法を学びます。 |
人間科学基礎演習Ⅱ(修士論文指導) | 人間科学基礎演習Ⅰの学びを踏まえ、それを自身の「研究」として具体化させることを目指します。研究領域や専門性について学び、現代における問うべき課題は何かという問題意識の可視化を目指します。 |
人間科学演習Ⅰ(修士論文指導) | 修士論文作成過程における基本的な知識を身につけ、方法論を習得することを目的とします。先行研究分析、研究・調査計画の構築及び評価、考察と分析といった具体的な段階を踏み、事例分析も適宜行います。 |
人間科学演習Ⅱ(修士論文指導) | 修士論文の構想・計画を具体化し、それをまとめて研究計画を進めて行きます。特に、人間科学演習Ⅰの習得内容を深め、考察を精緻化するとともに、問題意識と仮説との整合性を確立することを目指します。 |
履歴・職歴等
東北大学大学院教育学研究科博士課程修了 博士(教育学)
非常勤講師として、慶應義塾大学、東京学芸大学、東京首都大学等で教育学、教育哲学等の授業を担当。教員養成系の教員を経て、2016年度より東洋英和女学院大学、同大学院に奉職。学部では教職に関する科目も担当。
著書・論文
【論文】
・「「教育目的」を「関係性」から問うことの意義 : 「ケアリング」論と進歩主義教育が示唆する2つの系譜の検討」、『近代教育フォーラム』 vol.30、2021年、教育思想史学会
・「生と死」について学ぶことの意義とは何か -「わかる」ことの多層性に基づいて- 死生学年報2019年12月12日
・日本の教員養成における「教育思想史」の誕生と意義 ―「“教える”ことを“教える”」営みの多層性に向けて―、教育思想史学会、『近代教育フォーラム』vol. 27 、2017年
・S. K. Langer の「シンボル形式」論に基づく「教える-学ぶ」営みの再提示―創造的な教授としての「創作」と能動的な学習としての「鑑賞」―、『東洋英和女学院大学人文・社会科学論集』vol.34 、2017年
・「教師」の位置づけからみるプロジェクト概念―カリキュラム開発と教員養成の交差― ・教育思想史学会、『近代教育フォーラム』 vol.25 2016年
・「感覚」を通して「概念」を獲得することの教育学的意義―イタリアにおける「触れる」教育実践を通して― 『科学研究費補助金基盤研究(B)「比喩的な指導言語による感覚の共有と「わざ」の学びモデルの構築」2012 年度‐2015 年度 最終報告書』2016年
・双方向的な視点の共有に基づくアクティブ・ラーニングの試み―教職科目における学習支援アプリの試用を通して― 『渡戸文化短期大学学術雑誌』、vol.6 2016年
・デモクラシーとしての教育/教育としてのデモクラシー― 「公衆性」を「知の一様式」と捉えることの意義― 教育思想史学会、『近代教育フォーラム』、vol.24 2015年
・「教育目的」としての「文化の伝達」を再考する―J. R. Martinの「文化」概念の再定義を中心に― 新渡戸文化短期大学学術雑誌、vol.5 2015年
【著書】
・『ワークで学ぶ教育課程論』(編著)ナカニシヤ出版 2018年
・『あなたと創る教育心理学』(共著)ナカニシヤ出版 2017年
・『ワークで学ぶ教職概論』(共著)ナカニシヤ出版 2017年
・『ワークで学ぶ道徳教育』(共著) ナカニシヤ出版 2016年
・『「甘え」と「自律」の教育学』(共著)世織書房 2015年
・『ワークで学ぶ教育学』(共著) ナカニシヤ出版 2015年
・『男女共学・別学を問いなおす―新しい議論のステージへ―』(共著)東北大学出版会2011年
・『ジェンダーと教育―理念・歴史の検討から政策の実現に向けて』(共著)東北大学出版会 2005年
受験生へのメッセージ
学問の「知」を得ながら「知」そのものを問う行程は、世界と出逢うための新しい視座を与えてくれます。大学院での学びを自由に、深く、楽しんで進めてください。