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留学・国際交流

帰国レポート・留学レポート

ヴィクトリア大学ELC(カナダ)

国際社会学部(ヴィクトリアELC2022)
留学期間:2022年9月~12月or2023年1月
留学マンスリーレポート(2022年9月)

今月のカルチャーショック

乗り継ぎでバンクーバーに着いた時、初めてカナダの売店に行ったら、水もご飯も全ての食料が日本よりも大きくて本当に驚いた。時間があったので少しお腹を満たす程度に食べたいと思っていたのにサンドイッチですら量が多く食べ切ることができなかった。これが私の最初のカルチャーショックだった。次に、ホストファミリーと会って車で空港から家に向かっていると、リスやうさぎ、ダチョウの親子、クジャク、シカなど日本だと動物園に行かないと見られないような野生動物がたくさんいて驚いた。私が動物を見つける度にリアクションをするとホストマザーがとても笑ってくれたので、そこでそれまでの緊張や不安が一気に解けたのを覚えている。

大学に初めて行った時、学校内に映画館やジム、カフェや公園、日用品ショップなど色々な施設があって驚いた。また、大学内で LGBT支援や女性のエンパワーメントを支持する活動を行っていたり、ルッキズムからの解放を促すポスターなどが貼られていたり、昼休みに楽器を弾くなど、学校の授業以外で生徒が主体的に活動しているのがとても格好良く、感銘を受けた。

小さなトラブルとして、カナダのトイレットペーパーは日本製のものよりも水に流れにくい紙質であり、水圧も日本と比べると弱いので頻繁にトイレが詰まることに戸惑った。

もう一つ驚いたこととしては、バス停で待っている時やレジの会計待ちの時などに知らない人が「how are you?」と話しかけてくることに最初は戸惑った。日本では他人に元気ですか?と声をかけることはないのでどのように返事をすればいいか最初はわからなかったが、相手の返事を求めているというよりは、挨拶の代わりにそのような質問をしているのだと気づいた。ヴィクトリアは自然に囲まれていて街も人も優しく落ち着いた雰囲気がある。バスの座席の出し方が分からない時や、ジムの使用方法などが分からない時に他人同士なのにも関わらず全員が親切に教えてくれて留学生として学習しやすい環境だと感じたので今のところ大きなトラブルは無い。

今月の成長体験

日用品を買うためにスーパーに行った時、商品の場所がわからなかったので店員に質問することができたのは自分の中で大きな成長だと感じた。私は日本にいる頃から店員に話しかけるのは緊張していつも場所が分からなかったとしても自力で探していた。しかしカナダのスーパーは日本のお店よりも広く、探すのにも時間がかかるので練習を兼ねて店員に尋ねた。話しかけた時、緊張して噛んでしまったけど店員の方も優しく、欲しかった商品を買うことができたのは小さなことだが成功体験の一つになった。そこから少し自信がつき、授業の際のわからないことや興味がある内容、ホストファミリーとの会話での知らない言葉についてどのような意味かを質問することができるようになった。

また私は日本人だけで固まるのを避けたかったので初日から色々な国の人に自分から話しかけ、日本人以外の友達をたくさん作ることができた。元々韓国の映画やドラマを観ることが趣味で、大学の第二外国語も韓国語を選択しているので韓国人のクラスメイトに自分が知っている簡単な韓国語を話すと、「どのように学んだの?」「好きなドラマは何?」「一番好きな俳優や歌手は誰?」など話がとても盛り上がってすぐに仲良くなることができて嬉しかった。また日本から前期で学んだ韓国語の教科書と英文学の教科書を持ってきたので大学で何を勉強しているかを紹介するときにそれらを一緒に見せたことで更に興味を持ってもらえたのが自信につながった。英語だけではなくもう一つ他の国の映画や言語、文化を知っていたことが友人関係を築く上での私の強みとなった。

初めてのプレゼンテーションでは Good と Well の違いについて発表した。人前に立って話すのが怖くて苦手だったがこのプレゼンテーションをした時に一方的に私が話すのではなくクラスメイトがグループで話し合って色々な考察や例文を挙げてくれたので、自然と緊張が解けて堂々と発表することができた。また発表中に言葉に詰まっても「ゆっくりでいいよ」と声をかけてくれたり、リアクションをしてくれたりしたのが安心に繋がった。発表が終わると「Good job!」「You did the job well!」など私が実際に説明した例文を使って励ましてくれたのも嬉しかった。人前に立って話すことに楽しさを感じたのは初めての経験だった。

今週末からクラブ活動が始まるので、いよいよ現地のカナダ人の生徒と交流することになる。緊張もあるが活動を通して英語力の向上に努めたい。そしてカナダ人の友達を作ることが目標だ。

日本について聞かれたこと、考えたこと

ホストファミリーと夜ご飯を食べながら学校についての話をした。日本では多くの高校三年生が大学に入るために朝から夜まで受験勉強をしなければならず、私自身も21時過ぎまで学校で勉強していたという話をしたらホストマザーとホストシスターが驚いていた。その際、ホストマザーから「高校三年生は遊ぶ時間も寝る時間も家族と夜ご飯を食べる時間すらないの?」と聞かれ、ライフワークバランスや家族との時間を重視するカナダの方からすると生徒だけでなく教師も大変そうだと新しい視点で日本の受験システムについて考える機会となった。また、ホストシスターから「日本の女性は男性と同じように働くが、管理職に就いている女性が極端に少なく、家に帰っても全ての家事育児をしなければいけないのは本当?」と聞かれ、私がどうやって知ったのかを聞き返すと高校のフェミニズムの歴史という授業で習ったそうだ。それを聞いたときに高校でフェミニズムを扱った授業があるということに羨ましさを感じたのと同時に現代の日本社会の課題の一つである男女格差について詳しく授業で取り上げられていることに日本人女性として少し恥ずかしさを感じた。私自身も日本にいた時からこの分野に興味があったが、日本でフェミニズムと聞くとネガティブなイメージを持つ人がいたり男女格差に関して意見を発したりするのは怖さがありあまり主張しなかった。しかしカナダでは日常会話の中でも自分が主張したい社会の課題についてオープンに話し、缶バッチや旗などを身につけてアピールしている人がたくさんいるので意見を積極的に発する怖さが無くなった。

同じクラスメイトの韓国人とコロンビア人の友人からは日本の食生活と若者の音楽の流行などについて色々な質問をされた。韓国人の友人からは「一番恋しい日本食は何?」という質問をされたので、ラーメンと答えた。意外にも、寿司はポピュラーで大学の売店やスーパーにたくさん売っているのでそこまで寂しくないが、ラーメンはレストランで食べると一杯3000円を超えるところが多くて、まだ一度も食べていないので麺類が恋しい。コロンビア人の友人からは音楽に関する質問をされたので、最近の JPOP はリズムよりも歌詞が重要視されている印象だと答えたら友人が驚いていた。コロンビアではレゲエが流行っていて、歌詞はあまり重視されず、どれだけ踊っている時に楽しさを感じるかというリズムが重要視されることを教えてくれてとても興味深かった。

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