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2022年度後期入学式式辞

2022年9月17日(土)に大学院後期入学式を行いました。

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星野学長の式辞です。

 東洋英和女学院大学大学院に入学された皆さん、ご入学、誠におめでとうございます。教職員一同、皆さんのご入学を心から歓迎いたします。

 2年と半年ほど続いている新型コロナウイルス感染症が未だ収束せず、イベント開催の自粛が続いているなかで、本日、ここに、マスクを着用し感染防止を施した中ではありますが、大学院入学式を挙行し、新入の院生の皆さんとお祝いできますことに、大学院を代表して祝意を申し上げます。皆さんにとっては、将来、今日という日を振り返る時、感染対策をしっかり施した入学式は、思い出に残るものになろうかと思います。新型ウイルス感染症は未だ収まっていませんが、人間の英知により、この災禍が近い将来、必ずや克服されるものと信じております。

 申し上げるまでもなく、大学院は社会が用意する高等教育制度の最終段階に位置しています。本学は、高度専門職業教育をめざす社会人養成の大学院ですが、職場や家庭において社会人としての責任を果たされながら、さらに大学院において専門的な知見の獲得と学問的な研鑽を積まれようと決意をされて、この大学院の門をくぐられた方もいらっしゃると思います。そのような方はいわば二足の草鞋を履くわけですが、そのことの大変さは十分に想定されておられるでしょうし、ご自身の覚悟と周囲の励ましとがあればこそ、敢えてその道を選ばれたのだと確信しております。いずれにせよ、皆さんの強い意志と高い志に対して心よりの敬意を表したいと思います。

 私どもの大学院の母胎である東洋英和女学院は、1884年の創設ですので、今年は創立138年目に当たります。大学院は東洋英和グループの中では最も新しい部門であり、大学本体の開学から4年目の1993年に出発いたしました。以来、人間科学研究科と国際協力研究科の2つの研究科を併せますと、今日に至るまで累計で900名を優に超えるそれぞれの研究領域で修士号あるいは博士号の学位を授与し、学院の建学理念である「敬神奉仕」をそれぞれの領域において具体的に実践する有為の人材を輩出してきました。

 さて、2020年以降、今に続くコロナ禍は社会の構造変革を起こしています。真逆の世界が訪れている感もあります。諸々の心象風景が、まさに「動」から「静」へ、180度パラダイムシフトが起こりました。そのような中、皆さんは本学大学院に入学されました。これから、研究者や高度専門職を目指して歩まれようとされている皆さんにとり、収束が見通せないコロナ禍は、研究や調査、実習を遂行する上で大きな制約や障害となるだろうことは否めません。しかし、ロシアのウクライナ侵攻や人類がこれまで経験したことのないこの未知の病気の災禍を含め、世界が目まぐるしく変動を続け、先行きが見通せない試練の渦中にあるからこそ、皆さんには「新しい時代を見極める目」を養って欲しいと思っています。大学院の課程において皆さんに求められるのは、徹底的に「突き詰めて、思考をする」という作業です。これからどのようなテーマを選ばれるにせよ、対象となる問題や課題を特定し、それがなぜ起きているかについて自分なりに仮説を立て、それが正しいかどうかを、一定の方法論で確認し、検証・論証して結論を導いていく、それこそが、大学院生としての皆さんがこれから獲得すべき「学問の作法」となります。

 世の中の研究はまだまだ過渡期にあります。皆さんがどの研究領域を選ばれるにせよ、自身が設定する研究テーマを中心に、これから社会がどのように進んでいくのかを含め、自分なりの仮説を立てて仲間と議論してください。その仮説は、次の自分の一歩を決める材料となります。見つけた疑問や疑義に対しては、まずは異を唱え、共に歩む仲間の院生と議論を戦わせてください。それが皆さんのこれからの研究において大きな原動力になります。新しい時代は、先輩達が立てた仮説や、先輩たちが導き出した結論がいつまでも正しいとは限りません。中には賞味期限切れを起こしているものもあります。先を見通す洞察力を高め、仲間を増やし、影響力を持って正しいビジョンを広められる社会のリーダーになって頂きたい。それが院生になられた皆さんへの私どもの願いです。

 大学院での皆さんの研究は独自性・独創性が求められる分、重荷や苦労が伴い、ややもすると孤独に陥りがちです。しかし、覚えておいて欲しいのは、皆さんはこの大学院では決して一人ではないということです。平日の夜間や土曜の研究や実習等は大変だろうと思いますが、私共大学院で濃密な時間と空間を共有し、教員や仲間と切磋琢磨し、社会をより良い方向に導く力強いリーダーになって頂くよう、切に願っています。皆さんの研究が進み、夢が叶い、希望が実現できるようお手伝いするために私共は控えています。

皆さんの本学での研究が、充実し、実り多いものにならんことを、また本学での研鑽が、東洋英和の先達たちがそうであったように、皆さんの今後の人生を支える力強いバックボーンとなることを期待し、私の式辞といたします。

ようこそ東洋英和女学院大学大学院へ。ご入学、誠におめでとうございます。

 

2022917日 東洋英和女学院大学 大学院 学長 星野三喜夫

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