人間社会学部 子ども教育学科
塩崎 美穂教授

子どもとともにつくる保育
-たのしさに向かう実践哲学
これからの時代に必要な「保育」とはどんなものでしょうか。
地球規模の気候変動が示す通り、私たちの未来は予測できない不確実なものになっています。これからは、先人からの知識や技術を伝承していくだけでは、誰もが幸せに生きることはますます難しい社会になっていくでしょう。なにが起こるかわからない不確実さを<生きる希望>に変えていくためには、あたらしいアイデアや視点をもった子どもたちの声を本気で聴き、誰の声も無視されない保育をつくっていく必要があるでしょう。私は今、参加民主主義にもとづく保育実践に注目しており、イタリアの自治体コムーネ(テリトーリオ=自治風土)、NZの保育カリキュラムであるテファーリキなどを調べ、その思想や哲学について研究しています。
東洋英和は明治期から続く保育者養成の老舗校です。かつてカナダ宣教師をはじめとする教師陣は、文化的背景の異なる保育理論を日本の日常的感覚にあわせ日々の「保育」へと翻訳していました。私は、異なる文化を背景に多声的な思考が重なり合う、そうした場で「保育」が学ばれる意味は決して小さくないと思っています。海外の実践との比較を通して、学生とともに「保育」を学ぶことも、私の研究の一部です。
・いないいないばあとスマホで動画を見せたときの笑顔の違い
・就学準備型保育と生活基盤型保育の比較
・乳幼児期の発達における音楽の役割
・ハリウッドがつくる理想の家族像
・逆境的小児期体験で抑圧された感情の解放