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2024年06月06日

塩崎教授『保育子ども演習(ゼミ)』授業紹介。6/16OC体験授業先取り!

子どもの話を『聞く』って難しいんですよ

保育子ども学科 塩崎美穂教授(専門:教育学・教育思想史)のゼミでは、保育学・教育学の視角から、保育者の社会的地位や、子ども理解を捉える道筋を探っていくことをテーマとしています。日本と各国の保育制度や保育者の子どもとの触れ合い方の違いを切り口の一つとして、ゼミ活動を行っています。

今回は参考文献からテーマを絞り、自身の子ども時代と照らし合わせながら、子どもの立場にたって、理解を深めました。

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テーマ
・子どものころ不安に思ったことにはどんなことがあった?
・自分には理解できない行動を誰かがした時あなたはどう感じましたか?

自分が保育園/幼稚園児だったころを思い出してみてください。

3つ下の妹がいます。妹が生まれてすぐの頃、まだ幼い私は眠る時にお母さんに背中をトントンして欲しい時がありました。でも、お母さんは妹につきっきり。私の背中をトントンしてくれるのは妹が寝てからでした。

塩崎教授は

なにが不安だったんだろう?

と投げかけ、

妹が生まれるまでは、自分が家族の中で一番小さくて、みんなに手をかけてもらえる存在だったのに、その立場を失うのが辛かったんだよね、きっと

とその時の学生の気持ちを言葉にしました。

保育園の時に暴れん坊の子がいたんですけど、お昼寝の時に走り回ったりして、先生から注意されて、いつも別のところに連れて行かれていました。でも、そんなことしても意味がないのに、どうしてそんな対応をするんだろうと私は思ってました。

塩崎教授は

たしかに。その子が寝ないことは、翌日も変わらなかったんだよね、きっと。それは意味がない対応でしたね。寝なかった理由はいくらでも考えられるけれど、じゃあ、思い切って「ちがうところを走ってみようか?」とか、「昼寝がイヤなの?」とか、本人に聞いてみたらよかったと思うんですけどね。勝手に子どもの思いを決めつけず、もっとフラットな感じで子どもの声を聞けるといいのかもしれません。聞くって思いのほか難しいんですよね

と相手の思いをたずねてみることに言及しました。

ゼミ生たちは、自分たちの言葉で経験を語り、保育者として子どもに向かい合ったときの気持ちを想像し、どのように子どもを理解できるのかということについて考えを巡らせていました。塩崎教授の研究フィールドであるニュージーランドやイタリアの保育現場の現状に触れた解説は、議論のイメージを膨らませ、比較することで見えてくる日本の現状に気づいている様子でした。

塩崎教授から6月16日(日)オープンキャンパスのゼミナール体験会に際して、高校生へメッセージをもらいました。

「みなさんは、たとえば、世界のどの地域の保育実践に興味がありますか? 先日、私のゼミ生は、ニュージーランドの保育者の話しを聞く機会がありました。ゼミナール体験会では、そのジャッキー先生の話しを聞いて考えたことなどをゼミ生から発表してもらう予定です。近年、世界的な保育研究の場で語られていることに「子どもの声を聴くこと」があります。保育とは、人が生きることそのものを扱う営みです。大人が子どもにどう教えるか、子どもをどうコントロールするかではありません。人として子どもをみるという保育の哲学をふまえ、子どもの意見を聴く民主的な実践こそが、私たちに必要な保育・教育だと考えられています。グローバルに展開する保育研究の一端に触れながら、具体的な目の前の子どもを理解するおもしろさを、ぜひ一緒に体験しましょう。」

東洋英和女学院大学では、6月16日(日)にオープンキャンパスを開催します!
特別プログラムとして、「ゼミナール体験会」を実施いたします♪
東洋英和ならではの<少人数クラスの授業><先生との距離感>を体感できるプログラム
となっています!詳しくはこちら

ゼミでの体験を通して、疑問や不安を解消しましょう。
ゼミナール体験会は、事前申込制となります。
※お申込み状況によっては、当日受付もご用意いたします。

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