保育の楽しさを発見!東洋英和保育研究会第1回シンポジウム報告
5月19日(日)に、塩崎美穂教授(保育子ども学科)が主催する東洋英和保育研究会の第1回シンポジウムが日暮里保育園で開かれました。このシンポジウムでは、「人や土地とのつながりを深める保育実践 ― ニュージーランドの保育の考え方」をテーマに、ニュージーランドと日本の保育について学びました。
最初に登壇したのは、ニュージーランドのパクランガ幼稚園のジャッキー・リー先生です。ジャッキー先生は、現地での具体例を交えながら保育実践を語りました。参加した塩崎ゼミのゼミ生は「ジャッキー先生の保育実践では、達成することを目的とせず、過程を大切にしています。子どもたちと一緒に考え、試行錯誤しながら取り組むことが重要であり、失敗も学びの一環と捉えています。保育者はその過程をじっくりと後ろから見守る姿勢を持っています。私も将来の実習や現場で、このような考え方を自然と実践できる保育者を目指したいと思いました」と感想を語りました。
続いて、鈴木佐喜子先生(元東洋大学教授)と上田隆也先生(公立保育園保育士)が、それぞれ「多文化を大切にするニュージーランドの保育」と「日本の多文化共生の保育実践」について話しました。どちらの講演も、子どもたちが多様な文化を学びながら成長することの大切さを教えてくれるものでした。
塩崎教授が指導するゼミでは、保育学・教育学の視角から、保育者の社会的地位や、子ども理解を捉える道筋を探っていくことをテーマとしています。日本と各国の保育制度や保育者の子どもとの触れ合い方の違いを切り口の一つとして、ゼミ活動を行っています。今回のシンポジウムは、海外の保育を実践する保育者から話を聞く貴重な経験となりました。
東洋英和保育研究会は、既に保育士や幼稚園教諭として働く保育実践者の学び続ける姿勢を応援し、保育者を目指す学生にとっては先輩保育者との交流の機会を創出しています。
※東洋英和保育研究会は、2024年度 東洋英和女学院大学 教育活動助成奨励金に採択されています。
※この取り組みは、日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究Bに採択された保育子ども学科 塩崎美穂 教授(専門:教育学、保育思想史)の「日本・ニュージーランド・イタリアにおける保育カリキュラムの創造と評価の研究」における研究の一環として実施されました。