タイトル画像:NEWS

NEWS

2022年11月14日

「歴史文化研修A/日本文化研修A」を実施しました

人間科学部人間科学科、教育・人間学専攻において履修するアクティブ・ラーニング科目群のなかには、「フィールドワーク」や「歴史文化研修」が含まれます。コロナ禍において過去2年は、学外での実習、研修の機会が限られていましたが、本年は11月1日から3日まで「歴史文化研修A/日本文化研修A」を、実際に学外で実施することができました。

今年度の同科目の内容は次の通りです。「アイヌの歴史と文化について理解を深める。北海道博物館・北海道開拓の村(北海道・札幌、11月1日)、国立民族共生象徴空間(ウポポイ)・国立アイヌ民族博物館(北海道・白老、11月2日)を訪問見学し、日本の歴史と政治のなかにおけるアイヌ民族の歩みを振り返る。」

2022年は、『アイヌ神謡集』を編纂・翻訳した知里幸恵氏(1903-1922)が亡くなって100年にあたります。また、野田サトル氏の人気の連載漫画『ゴールデンカムイ』が完結したこともあって、アイヌ文化に対する関心が高まっていますので、この研修も絶好のタイミングになりました。主な訪問先である国立民族共生象徴空間(ウポポイ)と国立アイヌ民族博物館は、先住民族アイヌの歴史や文化に関する国民の理解を深めることをめざして、コロナ禍の2020年に開園・開館したもので、本年開設3年目を迎えてプログラムもいっそう充実してきています。

「歴史文化研修A/日本文化研修A」の参加者は13名で、1日目は午前中に新千歳空港に降り立ち、JRで新札幌駅まで移動、そこから各自の関心に従って二手に分かれて、第1グループは北海道博物館を、第2グループは北海道開拓の村を見学しました。

2日目は、JRで白老に移動し、ウポポイ・国立アイヌ民族博物館を訪問。博物館内では、各自の問題関心に合わせて、さまざまな展示、資料を自由に見学、また屋外展示施設・体験施設なども見て回りました。最新の博物館だけあって、映像資料も充実し、展示内容も工夫が凝らされています。

3日目には、事前に提出した自主的な行動計画をもとに、朝、各自でホテルをチェックアウト、その後、訪問見学を実施、夕方に新千歳空港に集合というスケジュールでした。行動計画の立案と主体的な訪問見学の実施それ自体が、研修の中でも重要な学びのひとつとなっています。参加した学生はそれぞれ、交通経路や食事場所なども事前に調査したうえで、自らの関心に沿って、北海道の歴史と文化の探索に取り組み、無事に3日間の研修を終えました。

1日目:北海道開拓村見学グループ
昔の遊び、お手玉の様子
『ゴールデンカムイ』に出てくる山本理髪店
1日目:北海道博物館見学グループ
2日目:国立民族共生象徴空間ウポポイに到着
撮影ができるのでレポート作成にも役立てられます
アイヌ語について学んでいます
アイヌの衣装について調べています
「木材から繊維への加工は興味深い」
アイヌの祭具は繊細に作られています
展示品が豊富で時間があっという間に過ぎました
見学後のミーティングの様子