【11/6(月)】『読書人カレッジ』を開催しました!
11月6日に、学習サポートセンターと図書館共催で『読書人カレッジ』を開催しました。
読書人カレッジとは、「本を読むこと」「文章を書くこと」「表現をすること」について深い経験のある講師の方をお招きし、その楽しさと大切さを学ぶ企画です。
今回の講師は、ジャーナリストであり映画監督の綿井健陽さんです。イスラム組織ハマスとイスラエル軍の大規模戦闘を中心に、実際の戦争現場で何が起こっているのか、イラク戦争をはじめとする取材現場の映像や、現場に飛び散る爆弾の破片を見せていただきながらご講演いただきました。
綿井さんは、戦争現場は誰が何の目的のためにどう動いたのか、誰がどのように殺さているのか、日本はどのような側面で関わっているのか、海外ではどのように報道されているのか、といった視点の重要性を説明されました。また、若い世代には、大きなメディアの情報だけでなく、ミニシアターなど小さなメディアやドキュメンタリー配信なども通して、まずは知って欲しいとのことです。綿井健陽さんの新聞寄稿文は以下でお読みいただけます。
▷北日本新聞社 綿井健陽さん寄稿文(2023年11月10日)
次回は、1月に読書人カレッジを開催する予定です。こちらは、本学に入学予定の皆さまにもご参加いただけるように調整中です。ぜひご案内をお待ちください。
■参加者の感想(一部紹介)
◇戦争によって、死亡した後死体がそのまま放置されている光景を写した動画が非常に印象的だった。その後、キーウで営業する花屋の写真を見て、写真の中に写っている彼らも私たちと変わらない人間であり、戦争が始まった後も営みを続けているということを改めて意識する機会となった。
◇誰がどのように殺されたのか、亡くなった人が生きた証があるという言葉を聞き、講義前よりもほんの少し戦争という現実を現実と感じられるようになった気がします。地図と矢印だけでは小さな破片の痛みは分からないという言葉は、最後の女の子や実際破片を見て理解しました。私は事前にお知らせがあれば、メディアで流しても良いと考えます。ですが戦争は本当に現実的に考えられないのも事実です。空爆の怖さ、人が死んでいく恐怖、大切な何かを次々と失い自分までもが壊れていく恐ろしさは今の笑顔あふれる生活からは考えられません。私たちが微力ながらにできることは戦争を増やさないことでしょう。多くの血や涙を流して得られる幸せは無い。亡くなられた一人一人を思うことは難しいと思いますが、みんなが生きていた一人の人で、苦しみや痛み、辛さを感じて亡くなった人が今も過去もいるということは心の片隅に置いておきたいと感じました。
◇ジャーナリストや報道者が戦場の現場で取材している姿、爆発の音に驚くリアルさを感じられる反応から緊張感ある現場であることが伝わってきました。このことから、その戦場の状況を把握したり、理解するには、ジャーナリストや報道者による取材や報道が必要であること、誰かが行かなくちゃいけない、日本に伝えるには日本人が行ったほうが伝わりやすいのではないかという綿井さんの考えに得心しました。しかし、一方で、伝えられている情報は一部分であることを忘れてはいけないなと感じました。決してその情報が正しいとは限らないし、その一部分で大きく左右されることのないようにメディアとの距離も保ちながら付き合っていくべきであるなと学習しました。