【ゼミ合宿報告】スリランカで学ぶ「紛争後の国家再建」
国際社会学部 田中極子准教授のゼミ有志(3・4年生 計7名)は、夏季休暇を利用し、スリランカで『紛争後の国家再建』をテーマとした合宿を行いました。

出発前の準備
渡航前には、外務省でスリランカを担当する岩瀬書記官から、建国伝説から植民地支配、独立に至るまでの歴史を学びました。学生たちは歴史的背景を理解した上で現地調査に臨みました。
現地での体験学習
まず世界遺産「シギリヤ・ロック」の要塞跡へ訪問し、その後古都キャンディで「ペラヘラ祭」を見学しました。象や舞踊、たいまつの灯りが織りなす壮大な行列に、学生たちはスリランカ社会に根付いた宗教と文化の力を強く感じました。




紛争後の国家再建を学ぶ
首都コロンボでは、UNDP(国連開発計画)スリランカ事務所を訪問し、久保田あずさ常駐代表から内戦後の復興における政治的包摂の課題について講義を受けました。スリランカは、1983年から約26年間にわたり内戦を経験しました。この紛争は多くの犠牲と社会の分断をもたらしましたが、現在は和解と再建の道を歩んでいます。
さらに日本大使館では、日本政府によるインフラ整備や人材育成支援など、国家再建への具体的な協力について説明をいただきました。日本の国際協力が現地社会の安定にどのように寄与しているかを知る機会となりました。


合宿の最後には、スリランカの家庭を訪問。手料理や庭で育てられた果物をいただきながら交流し、学生たちは「文化」や「歴史」だけでなく「人とのつながり」こそが国際理解の原点であることを実感しました。

参加した学生のコメント:
今回の合宿を通じ、学生たちは古代の遺産から現代の課題、そして家庭での温かな交流まで、多面的にスリランカを学びました。机上の知識を歴史・文化・国際協力に結びつけることで、国際社会の現実を深く理解する機会となりました。
※ 2026年度より、人間社会学部 総合心理学科、子ども教育学科、国際学科で募集します。