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2024年06月28日

山本真実教授『社会的養護』授業紹介

「子どものニーズを理解し、何を感じ、何を必要としているのかを知ることが、適切な支援の第一歩です。」

これは、保育子ども学科の『社会的養護』の授業で強調された言葉です。この授業は、保育士を目指す学生が、社会的養護ケアのもとにいる子どもたちの育ってきた背景やニーズを深く理解し、適切に対応するためのスキルの土台となる内容です。具体的には、虐待やネグレクトなどを受けた子どもたちへの対応の基礎となる知識や社会制度への理解を深めます。子どもが何を望み、感じ、必要としているかを理解し、親の精神疾患やアルコール依存による親機能の欠損や低下、虐待などの具体例とこれらに紐づく社会制度を学びます。

今回は、施設等の社会的養護ケアを受けている子どもたちを支援する場合に必要となるエンパワーメントやレジリエンスの概念を学びました。エンパワーメントは、子どもの自己決定を尊重し、自らの力で立ち向かう力です。レジリエンスは、困難に耐え抜く力を意味します。これらは子どもたちの自立と成長に向けた支援に欠かせないソーシャルワークの実践に必要な要素です。

この科目は保育士資格取得のための必修科目です。しかし、幼稚園教諭一種免許状を取得して幼稚園や認定こども園に勤めることを目指す学生たちにとっても、地域子育て相談や要支援家庭への関わりが重要であるため、本学では全ての学生に履修を推奨しています。福祉的な視点をもつ実践的な保育者が、これからの保育・教育現場に求められているからです。

福祉の学びは、保護者への理解にもつながり、子どもを支援するうえでの大切な要素を見極める力も同時に養うことになります。このような学びを通じて、教育とケアの専門的知識と実践力を備えた保育者へ一歩ずつ歩みを進めています。


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スタディサプリ進路の「先生・教授」ページで山本真実教授の紹介記事が掲載されました。
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