保育内容各論(表現)で発表会を行いました
保育子ども学科の学科専門科目の必修科目である保育内容各論(表現)の授業の様子をご紹介します。この科目は、身体表現を西洋子教授(身体表現論)、造形表現を三上慧准教授(美術)、音・音楽表現を小井塚ななえ講師(音楽教育学)がそれぞれの専門領域から指導し、各表現領域の基礎的な技能を身につけることと、自分自身が生き生きと表現する体験を通して、子どもの表現の特性を理解することを目指しています。
後期からはじまった授業の前半では、乳幼児期の表現の発達についての講義を受けたり、基礎的な表現技能を試したりしました。後半の4回の授業は、全受講生が体育館に集まり、「おでかけのはら」を共通テーマに、身体表現・造形表現・音楽表現を自由に組み合わせて、オリジナルな「のはら」の表現をグループでつくりました。子どもたちの表現あそびは大人が思うような音楽や造形の区別はなく、こころが大きく動いたりイメージがわいたりすることで、さまざまな表現が自然と現れ豊かに発展します。発表会にむけての活動は、からだの動き、楽器の音や声、描いた色やかたちが自由に組み合わさっていく表現のプロセスを体験しながら、自分自身が生き生きと表現する心地よさ、友だちと一緒に工夫する楽しさを実感することが大きな目標です。後半5回目の12月5日(月)の発表会では、9人一組のグループに分かれて、グループごとにそれぞれの「のはら」のストーリーを表現しました。
発表は、観客席で子どもたちや保護者が見ている想定で行いました。一人一人が、自分たちの「のはら」を届けようと発表が終わる瞬間までしっかりと表現し、会場は個性的な「のはら」の雰囲気に満ち溢れる空間となりました。
指導にあたった小井塚講師は、「グループでの活動を重ねる中で学生たちの心や身体、他者とのかかわり方が少しずつ柔らかくなっていく様子が印象的だった」と授業を振り返りました。「表現が得意な学生、苦手意識を持った学生など様々ですが、ひとりではなく誰かの存在によって拓いていく経験を積み重ねながら、子どもたちとのかかわりの中で生きてくる実践知を学んでいってほしい」と学生たちに対する想いを語りました。