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2022年04月15日

港区立麻布子ども中高生プラザで対話型鑑賞ワークショップを開催!

皆さんは学芸員という仕事をご存じですか?博物館等資料の収集・整理、保管・保存、調査研究、展示・活用を行い、教育普及活動も実践している専門職です。学芸員資格は国家資格であり、大学で資格を取得することができます。

学芸員資格取得を目指す学生は博物館に関係する必修科目のひとつに「博物館教育論」(担当:町田小織講師)という授業があります。2021年度後期に同科目で学んだ学生有志が、3月31日に港区立麻布子ども中高生プラザで「対話型鑑賞」※のワークショップを開催したことについて、ご報告します。

※対話型鑑賞とは、キャプション(作品解説)の情報に頼らず、作品そのものをじっくり観察し、複数の鑑賞者同士でそれぞれ感じたことなどについて対話をする鑑賞法。作品を先入観なしに観察し、何が見えるか、どう感じるか、それはなぜかを言語化する。正解はないので、他者の意見や考えを否定しない。同じものを見ても、人によって見え方や感じ方は異なるということを学ぶためにも、傾聴が重要。

同科目では、実際の博物館を想定して教育普及活動の企画立案をし、授業内で実践(テスト)まで行います。今回の学生3名は、練馬区にある「ちひろ美術館・東京」を想定して、子ども向けのワークショップを企画しました。最終成果物である説明用スライドやワークシートは、同館学芸員の方からフィードバックも頂きました。憧れの学芸員さんに講評して頂けたことが、学生たちのやる気に火を点けました。

春休み中もチームでの活動を継続し、ワークショップの内容を改善していた学生3名は、「悩んでいるよりも、実際に子どもたちにやってみよう!」という結論に至り、麻布子ども中高生プラザに企画書を提出したところ、3月31日にワークショップを実施することが決定しました。ちひろ美術館から作品のパネルを貸し出し、麻布子ども中高生プラザから現場の設営や備品の貸し出し、子どもたちへの声がけ等をご協力いただきました。

当日は、小学校の新2年生から新5年生までが参加しました。子どもたちの見方や発想は本当に素晴らしく、学生にとって学びの多い機会となりました。何より参加してくれた子どもたちの反応から、「対面でやってよかった」と、満足感と達成感を得られました。
最後に、学生の学びのために多大なご協力とご支援をしてくださった、港区立麻布子ども中高生プラザとちひろ美術館・東京の皆様に心より御礼申し上げます。