上級生は、この日のために校内をお掃除したり飾り付けたりして、1年生を迎える準備をします。
入学式当日は、2年生から6年生全員で新入生をお迎えし、一緒に礼拝をまもります。
1年生は、お姉さんたちのつくる花のアーチをくぐり、担任の先生から1人ずつ名前を呼ばれ、いよいよ小学部での生活が始まります。
春の遠足は、クラスや学年のお友だちとの親睦を深めること、秋の遠足は、体力づくりを目的に出かけます。
豊かな自然や文化に親しむとともに、お友だちと楽しいひとときを過ごします。
主な行先:
・1~2年生 東京都恩賜上野動物園
・3~4年生 都立小金井公園・高尾山
・5~6年生 府中市郷土の森公園 など
運動会では、学年ごとのダンスや組体操・徒競走のほか、2学年合同や全校生でダイナミックに点を競う競技もあります。
お父様お母様による種目や、応援に来てくださった方が自由に参加できるエアロビック体操も行われます。
選抜選手によるリレーは、毎年盛り上がります。
運動会を支えてくれる大きな力は、4〜6年生小羊会の活動です。
用具の準備や審判・得点係・放送など、子どもたちの自主的な活動が運動会の進行をスムーズにし、気持ちよく一日を過ごせるようにしてくれます。
かげから支えてくださるのは父の会の皆様です。
当日の見守りや、種目の準備、会場後片付けなど、広範囲に渡って私たちや応援に来てくださる方々が安心して一日を過ごせるようにしてくださいます。
オープンスクールのお手伝いをするのは、毎年4年生です。
4年生はそのために、様々な準備をします。
魚釣り、ボウリングのお遊びの道具、おみやげ用のメダルや折り紙でもいろいろな作品を作ります。
当日は、誘導、お遊びなど、来てくださった小さいお友だちのお世話をします。
誘導係は、○×ゲームを考えたり、お手洗いの世話をしたりと、細かいところまで気を配ることができました。
遊びの部屋では、体を動かし一緒に楽しく遊ぶことができました。
何かあった時に臨機応変に対応してくれている姿は、ひとりひとりの成長を感じる時です。
4年生でオープンスクールのおもてなしをするために、2年生では1年生のための「おみせやさんごっこ」、3年生では東洋英和幼稚園のお友だちを招いての「おたのしみ会」を開きます。
学年を追って、準備の仕方や相手への対応などに成長が見られます。
「鑑賞の日」は、劇や伝統芸能を鑑賞することによって豊かな心を養うために、小学部の子どもたちが様々な作品を鑑賞する行事です。
年によって劇、ミュージカル、日本舞踊、能、狂言、人形劇など、観るものは異なりますが、小学部6年間でいろいろなジャンルの作品が鑑賞できるように考えられています。
子どもたちはこの日を楽しみにしています。
子どもたちの声
小学部の夏期学校の歴史は古く、学院が1938(昭和13)年に長野県野尻湖畔の施設を新設した時からすでに始まっています。
校外での先生と子どもとの共同生活を、きわめて重要な教育の場と考えてきた学院の伝統によるものです。
1959(昭和43)年に、長野県軽井沢に「追分寮」が完成して以来、毎年7月後半に全学年が順番に行っています。
1年生のみ1クラスずつ、3~5年は学年ごと、2年と6年は合同で行います。
1年生
夏期学校が初めての1年生は、1クラスずつ行きます。たくさんの先生方のサポートのもと、寮の使い方やお約束、ベッドメイキングの仕方などを一緒に学んでいきます。
2日目は遠足に行きます。レジャーシートを使って草の坂を滑り降りるのは、とても気持ちがよいようです。広い原っぱでお友達や先生方と楽しく遊んだり、バッタを捕まえたりもしました。
昆虫が苦手なお友達もいましたが、次第に夢中になり、昆虫が苦手だったことを忘れてしまうくらい、たくさん自然と親しむことができました。
<子どもたちの日記より>
2年生・6年生
2年生と6年生は追分での3日間を一緒に過ごします。
そのために、一緒に勉強したり遊んだりする時間を持っているので、すでになかよしです。
追分では、6年生が作ったカレーライスを夕食に一緒に食べたり、手をつないで遠足に行ったり楽しいときを過ごします。
6年生はいつも以上にお姉さんらしく、2年生はお姉さんに頼りきるのではなく自分でできることは頑張る3日間です。
<子どもたちの日記より>
3年生
1年生では先生たちに、2年生では6年生たちに頼っていましたが、3年生になって初めて学年として単独で追分寮に宿泊します。
開校礼拝から始まり、自分たちでベッドメイキングもします。
遠足は寮からバスで浅間山のふもとの鬼押し出しへ行き、遊歩道を歩きます。自然の力に驚かされるときです。
いろいろな発見をし、興味を持って自然を観察しています。
「楽しいゆうべ」ではグループごとに出し物を考え、楽しいひと時を過ごします。
また、キャンプファイヤーでは歌やダンスやゲームで盛り上がります。
そして閉校礼拝をもって夏期学校を終了します。
4年生
4年生は、遠足で碓氷峠に登ります。
にぎやかな旧軽銀座を抜けると、美しく輝く緑の木々を眺めながら山道を進んでいくことができます。
励まし合いながら坂道を上がっていくと、やがて視界が大きく開けた峠にたどり着きます。
おいしい「峠の力餅」をいただいて体力を回復した後は、群馬県と長野県の県境を楽しげに行き来する姿が毎年見られます。
日程によっては、寮の近くで開催される「追分道中」を見学することもでき、江戸時代の追分宿の様子を想像することができます。
また小学部OGのお姉さんが同行してくれることもあります。
歌やゲームを通して子どもたちを楽しませてくれたり、OG自身が小学部生だったころのお話をしてくれたり、子どもたちにとっては身近で素敵なお手本です。
<子どもたちの日記より>
5年生
5年生は、学習プログラムの盛り込まれた3泊4日です。
追分周辺は高原野菜の名産地です。
集積所を訪問し、JAの方々から直接、レタス栽培の様子をうかがい、社会科で学んだ農業の理解を深めることができます。
また、現地の方々との交わりも子どもたちにとって大きな財産です。
遠足では、追分寮からバスで1時間ほどのところにある池の平湿原へ出かけます。
『コマクサ』をはじめとする様々な高山植物を観察し、東京の生活では味わえない美しい自然の恵みに感謝します。
信濃追分の地についても学習します。
近くの中山道を歩いて、追分宿郷土資料館、堀辰雄文学記念館を訪れ、「一里」や「分去」の意味、追分節などの理解を深め、江戸時代の武士の旅の様子に思いをはせます。