東洋英和女学院大学・連携授業プロジェクト
『共生を多角的に考える』

東洋英和女学院大学連携授業プロジェクト
 世話人 西 洋子




 この講座では「共生を多角的に考える」をテーマに、人間科学部・国際社会学部の双方から12人の教員がリレー式に講義をします。教員たちによるパネルディスカッションもあります。さらに教室を離れて、横浜と六本木キャンパスで広く開かれた学びの場としてのワークショップも予定しています。
 講義をする教員たちは、4年前から連携授業という授業研究企画に参加し、21世紀にふさわしい大学での学びのあり方をいろいろと探ってきました。その目的は、私たちの企画のホームページ(http://www.toyoeiwa.ac.jp/renkei/)に詳しく述べられていますが、簡単に言うと、共通のテーマを設定して学部や学科、分野の専門の壁を越えた授業を連携させ、授業企画が共通テーマとしたのが「共生」という価値だったのです。

 技術革新や価値観の多様化が急激に進む現代社会において、これまでの文化や社会の枠組みを作ってきた様々な境目があいまいになっています。そこには、これまで社会での活躍を制限されてきた人々を自由にしたり、国と国・文化と文化の境界を越えた多面的な交流によって新しい価値を創造される可能性がはらまれています。しかし、それは同時に新しい形の差別やこれまで人類が経験したことのない紛争を生み出しかねない危険と隣り合わせになっています。人類(場合によっては生命全体)社会を構成する様々な主体が各々のアイデンティティーや価値観や生存権利を大切にしながら、同時に他の主体のそれらを尊重し、共に生きてゆくこと、つまり「共生」が今こそ切実に求められています。

 一方「共生」には、たとえば自然と人間の共生、国と国、異なる文化の間、男性と女性、障害のある人とない人・・・という具合に様々な広がりがあります。「共生」の実現にはどのような困難があり、それを乗り越えるためには何が必要なのでしょうか?
 上の問いには決定的なただ1つの答えしかないというものではありません。また狭い学問分野だけを追い求めていっても答えが出ないかもしれません。連携授業はこの問いに様々な学問分野から迫ることを目指してきました。この総合講座もこのような連携授業の一環として企画されています。講義やパネルディスカッションに参加し、「共生」という価値の広がり、それを実現するための問題点について全体像をつかんでもらえれば幸いです。