財務状況

2015年度決算

2015年度決算は、5月27日開催の理事会で承認され、同日評議員会に報告されました。事業活動収支を中心に、同年度予算と対比した決算概要は次の通りです。

事業活動収支計算書は、当該会計年度の収支の均衡状態を明らかにすることを目的とした計算書で、企業会計の「損益計算書」に相当し、経常的収支である教育活動収支・教育活動外収支と臨時的収支である特別収支に区分されます。

【教育活動収支】
 収入では、授業料などの学生生徒等納付金が4,536百万円、入学検定料収入が中心の手数料が111百万円とほぼ予算通りの収入となりました。また、寄付金は予算比増となり198百万円を受け入れました。一方、経常費等補助金は大学入学定員超過率が基準値を超えたことによる大学経常費補助金の減少により661百万円の計上に留まり、教育活動収入計は予算比20百万円減の5,857百万円となりました。
 支出では、経常的な支出については前年度の水準を維持しながらも、学院各部の経費削減等による教育研究経費及び管理経費の減少により、教育活動支出計は117百万円減の5,925百万円となりました。
 以上により、教育活動収支差額は96百万円改善し67百万円のマイナス(支出超過)となりました。

【教育活動外収支】
 収入では受取利息・配当金が206百万円、支出では借入金等利息が8百万円とほぼ予算通りとなり、教育活動外収支差額は198百万円のプラス(収入超過)となりました。

【特別収支】
 収入では、大学アクアエクササイズセンターの天井耐震化工事に係る施設設備補助金の獲得や現物寄付受入額の増加により、その他の特別収入が19百万円増の81百万円となりました。
 支出では、除却による資産処分差額が1百万円とほぼ予算通りの計上となり、その結果、特別収支差額は19百万円改善し80百万円のプラス(収入超過)となりました。


 教育環境整備を目的とした施設・設備更新は、大学図書館の空調省エネ化改修工事をはじめ、中高部のグラウンド改修やPC教室設備更新等を当初の計画通りに実施しましたが、予算に組み込んでいた学院各部の大規模天井耐震化工事については、補助金申請を見込んで大部分を翌年度の実施に変更しました。また、設備更新に伴う除却額の増加等により、教育環境整備に伴う基本金組入額合計は346百万円減の512百万円となりました。

 以上の結果、一般事業会社の損益計算書収支に当たる基本金組入前当年度収支差額は132百万円改善し、211百万円のプラス(収入超過)となりました。また、基本金組入後の当年度収支差額は478百万円改善して300百万円のマイナス(支出超過)となり、翌年度繰越収支差額は2,197百万円のマイナス(支出超過)となりました。

 以上により、2015年度末時点の貸借対照表では学院全体の資産の部合計は前年度末より34百万円増加して、40,048百万円となりました。
 その約91%の36,546百万円が固定資産ですが、そのうち19,101百万円は土地、建物、教育研究用機器備品、図書などの有形固定資産が占めています。特定資産では、学院の奨学基金や経営基盤の安定を図る為に設けた第3号基本金引当特定資産や、将来的な有形固定資産の更新に備えた引当資産等の金融資産を中心に16,552百万円を計上しています。また、流動資産3,501百万円は現預金や譲渡性預金、短期債券等の経常的な支払準備に備える短期金融資産が主です。
 一方、負債の部合計では2,778百万円を計上しています。借入金、退職給与引当金、前受金(主に2016年度入学者の学費、入学金等を前受金として受け入れたもの)、預り金等から成りますが、借入金は約定通り返済が進んでおり、また前受金や未払金残高が減少したため、負債の部合計残高は前年度比減少しています。また学院の純資産(基本金と繰越収支差額の合計)は2015年度末で37,270百万円となり、総資産額に対する比率は約93%の水準にあります。

 2015年度決算概要は以上の通りですが、過去5年間の学院財務状況の推移及び財務データについては、2015年度事業報告書22ページ〜26ページに記載していますので、こちらをクリックすればご覧いただけます。

資金収支計算書

 資金収支計算書は、当該会計年度の諸活動に対応する全ての収入・支出の内容と支払資金の収入・支出のてん末を明らかにすることを目的とした計算書で、企業会計の「キャッシュフロー計算書」に相当します。

活動区分資金収支計算書

 活動区分資金収支計算書は、資金収支計算書を「教育活動」「施設整備等活動」「その他の活動」の3つの活動区分に分類したもので、活動ごとの資金の流れを明確化することを目的とした計算書です。

事業活動収支計算書

 事業活動収支計算書は、当該会計年度の収支の均衡状態を明らかにすることを目的とした計算書で、企業会計の「損益計算書」に相当し、経常的収支である教育活動収支・教育活動外収支と臨時的収支である特別収支に区分されます。

貸借対照表

 貸借対照表は、会計年度末における資産・負債・基本金および繰越収支差額を把握するもので、学校法人の財政状態の健全性を表すものです。基本金と繰越収支差額を合計したものが純資産になります。