【出版情報】山本直子講師の著書『「多文化共生」言説を問い直すー日系ブラジル人第二世代・支援の功罪・主体的な社会編入』
国際コミュニケーション学科の山本直子講師の著書『「多文化共生」言説を問い直すー日系ブラジル人第二世代・支援の功罪・主体的な社会編入』(明石書店)が2024年3月に出版されました。
本書は日系ブラジル人第二世代へのフィールドワークから、多文化共生施策にもとづく「支援」が排除や周縁化を生み出している矛盾を実証的に提示。ハイブリディティを戦術的に利用した主体的な社会編入にも着目し、既存の多文化共生言説を再検討し、制度の再構築に示唆を与える内容となっております。
山本直子 講師からの書籍紹介コメント:
外国籍の方や、外国にルーツを持つ方々が増加している今日、社会のあらゆる場面で「多文化共生」という言葉が使われるようになっています。しかしながら、少し注意深く観察してみれば、それが意味するものは様々であり、使われ方によっては、逆に外国にルーツを持つ方々の生きづらさにつながり得るということに気づくのではないでしょうか。本書は、外国人集住地域におけるフィールドワークからの事例を多数紹介し、言葉や文化の問題のみでなく、社会の構造から「多文化共生」を問い直していく必要があるということを訴える内容となっています。多文化共生にご関心のある方や、これからフィールドワークをやってみようと考えている方々に、ぜひお手にとっていただければ嬉しいです。
書籍情報は出版社サイトをご覧ください。
https://www.akashi.co.jp/book/b644368.html
≪プロフィール≫
山本 直子(やまもと なおこ)
国際社会学部 国際コミュニケーション学科 講師
専門分野:社会学
主な担当科目:多文化社会論
https://passport.toyoeiwa.ac.jp/kg/japanese/researchersHtml/22006/22006_Researcher.html