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2021年度 新二年生歓迎式式辞

新二年生歓迎の辞


 新二年生の皆さん、ご進級おめでとうございます。昨年の4月に本学に入学された皆さんを、本日漸くこのキャンパスにお迎えすることができましたことは、私ども教職員にとってまことにうれしい限りです。ご承知のように、コロナ禍の只中にあって、昨年は入学式の中止を余儀なくされました。学事暦上、大学にとって非常に重要な節目の行事であり、また皆さんの大切な思い出ともなるべき入学式を執り行えなかったことは、誠に残念であり、申し訳なかったと思っております。しかし、それも皆さんや関係者各位の健康を守るためには、やむを得ないことでした。 そして、昨年度は一部を除いてほとんどの授業をオンラインで行いました。キャンパスでの対面の授業ができなかったことも、同じ理由によるものでしたので、ご理解をいただきたいと思います。

 さて、そのオンライン授業ですが、10年前、否、5年前でも今回のような突然の、それでいて比較的スムースな授業形態の転換は実現できなかったでしょう。E-ラーニングとか、サイバー大学といった形態の学び方が必ずしも目新しいものではなくなったのは、本当にここ数年の現象だろうと思います。それがこの新型コロナ感染症の災禍によって、一挙に全面展開を遂げた格好になりました。今ではリモート、つまり遠隔教育と総称されるこうした学びの形態は、かつては通信教育と呼ばれていました。このことに象徴されるように、現在、私たちは、「変化の時代」を生きています。もちろん、いつの時代であっても社会は変化を続けてきたわけです。しかし、いま私たちの眼前に繰り広げられている「変化」においてとりわけ注目すべきは、そのスピードです。変化に加速度がついて進行していると言わなければなりません。この変化に遅れずに、しかも確実に対応して行くことのできる能力を身に付けること、それこそがこの時代に大学で学ぶ意義にほかなりません。

 もとより、大学生の生活、すなわちキャンパス・ライフはただ単に知識を習得し技術を覚えるということにとどまりません。二十歳前後の多感な時期に多様な他者、友人や先輩・後輩、そして教職員などに出会い、それぞれの考えをぶつけ合う中で自分の人格を陶冶しまた他者との人格的関係を育むこともまた、大学生として極めて重要な経験であり学びの一部です。そしてこの部分は、どれだけ技術が発達しようが遠隔教育で代替できるというものではありません。だからこそ本学は今年度、履修者が一定の人数以下の科目についてはすべて対面での授業に戻すという決断を致しました。皆さんには、本学の学生として精一杯学んでいただくと同時に、学生生活を思い切り楽しんでいただきたい。卒業するまでには、自分がこれだけは達成できたと心から思えるものを、何か一つでいいから獲得していただきたいと思います。私たち教職員は、そのために最大限の努力を惜しみません。

 皆さんのご進級を祝すご挨拶ではありますが、新型コロナ禍の拡大という趨勢はいまなお予断を許しません。安全で安心な学生生活を満喫していただくためにも、この災禍によって亡くなった方々、罹患してウイルスと戦っている方々が多数いるという現状に思いを致してください。皆さんがいわゆる「新しい日常(New Normal)」に適応し、各自の責任において感染の拡大を防止するという自覚と行動が、医療関係者の方々をはじめとする、日々社会基盤を支えてくださっている方々のご負担の軽減へと直結します。そのような意識や視野を持つことができるかどうか、それが大学生であるか否かのひとつの試金石にほかなりません。

 皆さん、この東洋英和女学院大学へようこそ。皆さんの本学における学びと、ニューノーマルでの学生生活が、神様に祝福された豊かなものになりますよう祈ります。
皆さんを心から歓迎いたします。

2021年4月1日
東洋英和女学院大学
学長 池田明史