東日本大震災から10年
20210311
東日本大震災から10年
東日本大震災から10年。
今日の礼拝でお話をしてくださったのは、青山学院高等部宗教主任の山元克之牧師。
当時、山元牧師は岩手県花巻でお働きになっていたそうです。

以下は今日のお話を聞いた中学3年生の感想です。
山元先生のお話を聞いて
初めの、「神の国はどんな所か」という先生の問いは私にとって難しい質問に感じて、イメージが沸きませんでした。
答えは言わず、先生は天と地獄の食卓のお話をされました。次のようなお話です。天と地獄では丸いテーブルに10人の人たちが座って食卓を囲んでいます。ものすごく豪華な食事がありましたが、そこにはとても長い箸が用意されていて、自分の口に料理を運ぶことができません。地獄ではなんとか自分で食べようと必死ですが、結局食べられません。ところが、天の国では長い箸を使って人に食事を食べさせてあげることで全員が食事をできました。
話は変わって、10年前の3月11日、東日本大震災のときのこと、先生は岩手の花巻教会にいらっしゃり、そこで多くの被災地に向かう人たちを見たそうです。花巻教会にも台湾の教会の子どもたちから3000円の募金があり、「自転車でも買ってください。」とメッセージが送られました。3000円で買える自転車はありませんが、その募金は子どもたちが自分のお小遣いから少しずつ貯めたもので、その事実によってとても励まされたとおっしゃっていました。また先生の親友の牧師先生も被災している中で、小高い丘から人々が自分たちの街を見渡し、やるせなく悲しみに沈んでいたときに、1人の男の子が持っていたお菓子を周りの人に配っていたのを見て、「5つのパンと2匹の魚」の奇跡を体験したとお話されていた事も聞きました。
これらを聞いて、最初の問いに帰ると「神の国」とは人がつくるものなのではないかと思いました。人と人が関わり合って、何かその人のためにしたい、と心から思ったとき本物の神の国がそこにできあがるのだと思うのです。東日本大震災から10年たった今でも傷ついている人がいて、その人のために私ができることは何か、考える朝になりました。

司会は学院副院長の高橋貞二郎先生

生徒は密を避け、、教室でモニター礼拝

担任の無い先生は大講堂