2024/10/02

今月の聖句/礼拝報告

10月の聖句

喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。互いに思いを一つにし、高ぶらず、身分の低い人々と交わりなさい。自分を賢い者とうぬぼれてはなりません。

(新約聖書・ローマの信徒への手紙第12章15,16節)

 10月という季節は、二学期が始まると同時に、体育祭や文化祭と続いていきます。まるでスタートから勢いよく駆け出していくようです。夏の暑さを時々思い出しながらも、勉強も、部活も、行事も、一人ひとりが創り上げていく青春の1ページです。けれども、そこには必ず「誰か」がいます。決して一人で成し遂げていくものではないのが、学校という環境です。
 喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。これは一人ではできません。「共に」という言葉があります。この御言葉はキリスト教学校では、よく読まれ、よく大切にされる聖書の御言葉の一つです。それだけ心惹かれるものがあります。私たちには、一人ではできないことがあるのです。人数が集まれば何でもできるというわけでもありません。そこには、共感することができる自分にとって特別な「共同体」が必要です。
 「仲間」という意識があります。大切な感覚です。しかし、それは自分たち以外を排除することを含みがちです。そうではなくて、聖書は互いに思いを一つにしながら、その仲間の輪を広げていくようにと語ります。自分だけは賢く、特別だという高慢な思いではなく、神が人となられたキリストのように低く、深く、外を内に巻き込みながら、新しい交わりを生み出していく機会が、すぐそこにやってきています。