東洋英和の皆さまへ――教育活動再開にあたって
2020/06/15
6月に入り、全国的な休校措置が3月に発動されてから3か月間静まりかえっていた学院各部の学び舎に、生徒・児童・園児の元気な声が聞かれるようになりました。
高等部から小学部迄の生徒の皆さんは、外出を控えつつ、4月からオンラインによる家庭学習・授業や礼拝への参加などにより、自らの学習に積極的に取り組んで来られました。また大学でも、5月半ばより、一律オンライン授業が開始されています。この間、保護者の皆さまにおかれましては、学院各部の対応方針を良くご理解下さり、私どもの教育活動をお支え下さいましたこと、心よりお礼申し上げます。
緊急事態宣言が解除されたとはいえ、新型コロナウイルスの特性に鑑みますと、これからも注意を怠たることは出来ず、大学においてはオンライン授業を前期一杯8月初まで継続し、高等部、中学部、小学部、東洋英和幼稚園、かえで幼稚園においても、当面は分散登校・登園を続けることとなります。私どもとして、今後も細心の注意を払いつつ、与えられた環境の中で最善を尽くして参りたいと思います。また、お困りのことがございましたら、ご遠慮なくご相談下さい。
さて、現在の社会経済情勢に鑑みますと、今後は、ウイルス感染防止対策による経済的な影響が、学生、生徒の学校生活面、修学面に及んでくるものと考えられます。そうした経済的困難の中にある学生、生徒を支援するため、このたび、大学では『学生修学支援募金』を、また高等部・中学部では『村岡花子基金』に対するご寄付をお願いすることとさせて頂きました。皆さまにおかれましても種々の制約、困難等がお有りになる中、大変恐縮でございますが、趣旨をご理解のうえご協力を賜りたく存じます。
私たちの学院標語「敬神奉仕」の「敬神」は神を敬い、神のもとで謙虚に生きること、「奉仕」は他者の苦しみを自分の苦しみとして寄り添うこと、を意味しております。改めてこの標語を想い起こし、東洋英和に連なる皆さま一人ひとりとともに、今を新しい出発の時として参りましょう。
東洋英和女学院理事長
増渕 稔